過労死水準の医療現場

 

2、身もココロも疲れている看護師。

 医療現場での過酷な労働実態は、看護師も同じ、身もココロもヘトヘトになっています。
 日本医療労働組合連合会が発表した「看護職員の労働実態調査 集計結果」(2006年1月20日)では、後残業の平均時間は50.5分と9.3分伸びているほか、「1時間以上」が44.1%にものぼっています。また、休憩が取れていないのは夜間、とくに準夜帯で取れない割合が増えています。

就業時間後の労働(後残業)
 
人数
前回
15分未満 4,501 15.5 16.5
15~30分 2,844 9.8 13.1
30~45分 7,110 24.5 29.7
45~60分 1,167 4.0 3.0
60~90分 7,051 24.3 22.1
90~120分 2,458 8.5 5.8
2時間以上 3,294 11.3 5.6
NA 615 2.1 4.3
計・対象者数 29,040 100.0 100.0
平均時間
50.5分
41.2分
再掲・1時間以上 12,803 44.1 33.5

(出所)「看護職員の労働実態調査 集計結果」(日本医療労働組合連合会)

休憩時間
 
日勤の時
準夜の時
深夜の時
2交代夜勤の時
きちんと取れている 5,986 20.6 1,735 8.7 2,771 14.5 233 14.6
大体取れている 15,639 53.9 6,802 34.1 9,226 48.4 824 51.6
あまり取れていない 6,130 21.1 9,189 46.1 5,708 29.9 305 19.1
全く取れていない 516 1.8 1,654 8.3 805 4.2 36 2.3
NA 769 2.6 556 2.8 568 3.0 200 12.5
計・対象件数 29,040 100.0 19,936 100.0 19,078 100.0 1,593 100.0

(出所)「看護職員の労働実態調査 集計結果」(日本医療労働組合連合会)

 また、「先月、勤務が終わって次の勤務につくまで、一番短い間隔は何時間でしたか」の設問に対して8時間未満は50.1%を占めています。夜勤・当直者に絞ると、その勤務間隔の短い時間帯の割合が高くなり、夜勤・交代制勤務下で、勤務間隔も満足に取れない状況となっている。

  次に、健康状態は「健康不安」が64.7%を占め、 「疲れの状態」も慢性疲労が77.6%にも達し、この結果、「仕事をやめたいと思う」看護職員は実に73.1%を占め、5年前から8.6ポイントも上昇しています。その理由は、「仕事が忙しすぎるから」が37%と圧倒的。看護師の離職は、常勤で12.4%、新卒で9.2%(日本看護協会・2006年度)と高く、看護師不足は一向に改善されていない。

先月最も短かった勤務間隔
 
人数
夜勤・当直のみ
前回
①4時間未満 2,290 7.9 2,167 9.1 8.6
②6時間未満 6,243 21.5 5,980 25.1 23.5
③8時間未満 6,016 20.7 5,488 23.0 24.3
④12時間未満 6,606 22.7 5,331 22.4 14.9
⑤16時間未満 5,210 17.9 3,386 14.2 10.9
⑥24時間未満 360 1.2 44 0.2 8.5
⑦24時間以上 126 0.4 18 0.1 6.4
NA 2,207 7.6 1,403 5.9 2.8
29,058 100.0 23,817 100.0 100.0
再掲・8時間未満(①~③) 14,549 50.1 13,635 57.2 56.5

(出所)「看護職員の労働実態調査 集計結果」(日本医療労働組合連合会)

仕事をやめたいと思うこと
 
人数
前回
①いつもあった 5,913 20.3 16.0
②しばしばあった 7,877 27.1 23.1
③時々あった 7,454 25.7 25.4
④まれにあった 4,743 16.3 18.7
⑤なかった 2,714 9.3 12.2
NA 357 1.2 4.5
29,058 100.0 100.0
再掲・やめたいと思う(①~③) 21,244 73.1 64.5

 

→ 3. 医師の自殺率は高く、過労死が増える。

 

 

 

病院を取り巻く環境

1. 病院数は漸減傾向続く
2. 厳しい病院経営
3. 病院の倒産は今や珍しくない
4. 医師不足が広がる
5. 医事過誤訴訟が増加
6. 医療事故は刑事事件にも発展
7. 医療機関も情報開示に前向き
8. 病院経営に求められるもの

病院を取り巻くリスク

1. リスクの例
2. 病院が手配すべき保険
3. 保険を種類別に見る
4. 医療関連の損害賠償例

事業承継対策・相続

1. 出資持分評価額は高額になる
2. 高額な評価額から問題が発生
3. 医業承継のための事前準備
4. 医業承継対策は3つ

過労死水準の医療現場

1. 勤務医の労働時間は
2. 身も心も疲れている看護師
3. 過労死が増える。
4. 行政訴訟から民事訴訟へ
5. メンタルヘルス対策が急務