病院を取り巻く環境
7、医療機関も情報開示に前向き
財団法人日本医療機能評価機構は、平成16年10月より医療事故の発生防止及び再発の予防を目的として医療事故情報収集等事業を開始しています。医療事故例の報告は年々増加の一途で、過去4年半で6000件を超えます。
病院の情報開示の進展は、裏を返せば、病院選択の大きな手段となると言えます。
医療事故事例の報告状況
年 |
報告義務対象医療機関 |
参加登録申請医療機関 |
合計医療機関 |
||||||
病院数 |
報告病院数 |
報告数 |
病院数 |
報告病院数 |
報告数 |
病院数 |
報告病院数 |
報告数 |
|
2005 |
272 |
176 |
1,114 |
283 |
56 |
151 |
555 |
232 |
1,265 |
2006 |
273 |
195 |
1,296 |
300 |
47 |
155 |
573 |
242 |
1,451 |
2007 |
273 |
193 |
1,226 |
285 |
49 |
179 |
558 |
242 |
1,405 |
2008 |
272 |
204 |
1,440 |
283 |
50 |
123 |
555 |
254 |
1,563 |
小計 |
768 |
5,076 |
202 |
608 |
970 |
5,684 |
|||
2009年1月~6月 |
273 |
172 |
946 |
416 |
39 |
66 |
689 |
211 |
1,012 |
合計 |
940 |
6,022 |
241 |
674 |
1,181 |
6,696 |
|||
(出所)財団法人日本医療機能評価機構
2008年の「事故の概要」をみてみると、療養上の世話、治療措置の2項目で64.3%を占めます。
また、事故報告事例1563件の内訳を「事故の程度別」に見ると、
「死亡」が152件(9.7%)、「障害残存の可能性がある(高い)」が154件(9.9%)、「障害残存の可能性がある(低い)」が479件(30.6%)、「障害残存の可能性なし」456件(29.2%)、「障害なし」が249件(15.9%)、「不明」が73件(4.7%)でした。
「発生要因(複数回答)」では、
「確認を怠った」414件(13.9%)、「判断を誤った」381件(12.8%)、「観察を怠った」380件(12.8%)が多く、次いで「連携が出来ていなかった」168件(5.7%)、「知識が不足していた」148件(5.0%)、「技術・手技が未熟だった」147件(5.0%)などと続いでいます。
「医療事故に関連した診療科」については、
「その他」を除き、「整形外科」が11.3%で最多。以下は「内科」(9.0%)、「循環器内科」(6.7%)でした。
当事者については、「看護師」が47.6%で最も多く、「医師」(41.6%)がこれに続いています。
経験年数については、医師、看護師のいずれも「11-20年」が最も多く、それぞれ37.1%、18.6%でした。
一方、「ヒヤリ・ハット事例」については、
「間違いが実施されたが、患者に影響がなかった」が61.1%。一方、「生命に影響し得る重大な間違いが実施される一歩手前の事例」が1.6%に当たる3475件でした。
「発生した場面」については、「その他」を除き、「処方・与薬」が21.0%で最も多く、以下は「ドレーン・チューブ類の使用・管理」(14.3%)、「その他の療養生活の場面」(11.0%)と続いています。
